Amazon Linux 2023でのRedisサポート終了と移行先まとめ

まずはざっくり説明

なぜ移行が必要?

Amazon Linux 2023で使っているRedis 6は、2025年8月31日でサポートが終わります。
サポートが終わると、バグ修正やセキュリティ更新が一切なくなり、システムにリスクが出ます。
そのため、別のバージョンやサービスへ移行する必要があります。

どんな選択肢がある?

簡単にまとめると次の3つです。

選択肢 特徴
Redis 7 現行に近いが、自分でインストールが必要。将来少し不安あり。
Valkey Redis互換の新しいOSS。AWS公式サポートもあり安心。
Amazon ElastiCache AWSが全部運用してくれる。超楽だけどコストは高め。

ざっくりイメージ図

 コスト重視
    ↑
 Valkey(低コスト)
    │
 Redis 7(ビルド必要)
    │
 ElastiCache(コスト高・超楽)
    ↓
 運用負荷重視

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ここから詳しい解説

はじめに

Amazon Linux 2023(AL2023)環境で稼働しているRedis 6は、2025年8月31日をもってサポート終了(EOL)となります。
これに伴い、セキュリティ更新や不具合修正が行われなくなるため、継続運用には新たな移行先の選定と準備が不可欠です。

本記事では、Redis 6 EOL対応に向けた移行先の検討ポイントおよび具体的な選択肢を詳しく整理します。

移行先選定のポイント

現在、RedisはLaravelベースのアプリケーションにおいて、キューやキャッシュに利用されています。
このため、以下の基準を重視して移行先を選定しました。

種別 内容
必須要件 Laravelとの互換性、AL2023への導入容易性
望ましい要件 長期的な保守体制、ライセンス上の安心、コスト最適化

移行候補一覧と詳細比較

1. Redis 7

  • Laravelとの互換性は高い
  • AL2023の標準リポジトリには未収録、独自ビルドが必要
  • Redis 7.4以降はライセンス変更(RSAL)により、商用利用に制限あり

2. Valkey

  • Redis 2〜7.2までと互換性あり(Laravelでも問題なし)
  • BSDライセンスで自由に使える
  • AWS公式パッケージがAL2023向けに提供済み
  • プロジェクト自体は新しいため、導入実績は発展途上

3. Amazon ElastiCache

  • AWS提供のマネージドRedisサービス
  • パッチ適用、スケーリング、監視すべて自動化
  • 導入が非常に簡単
  • ただし、ランニングコストは自前運用より高め

詳細比較表

項目 Redis 7 Valkey ElastiCache for Redis
Laravelとの互換性 高い 非常に高い 高い
AL2023対応 なし(ビルド必要) AWS公式パッケージあり AWSマネージド
ライセンス RSAL(制限あり) BSD(制限なし) AWS独自
導入の手間 中(ビルド作業あり) 低(簡単インストール) 低(数ステップ)
運用管理の負荷 高(自前対応) 高(自前対応) 低(AWSが対応)
コスト 低(ただし保守コストあり) 中〜高(スケールに応じ課金)
将来性 ライセンス変更リスクあり AWS公式採用で将来性あり 非常に高い

結論と推奨

パターンA:運用を楽にしたい場合

  • 選択肢:Amazon ElastiCache
  • 理由:AWSが運用代行、安定性と可用性が高い

パターンB:コストを重視したい場合

  • 選択肢:Valkey
  • 理由:Redis互換が高く、OSSとして自由に使える

おわりに

Redis 6のサポート終了は、システムリスク回避に向けた大きな節目です。
どの移行先を選ぶかは、コストと運用負荷のバランスを考慮して慎重に判断しましょう。

早めに計画を立て、移行準備を進めることを強く推奨します。

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