せっかく本を読むのであれば、上手に読みたいものです。
文章のプロが効率的な本の読み方を教える『差がつく読書』を読みました。
読書を情報や知識を得ようとして行う「実読」とただ楽しみのために読む「楽読」に分けて、それぞれの読み方について説明しています。
著者独自の分類と読み方のコツはとても参考になります。
気に入ったのが次の文章です。
著者がどんなに本が好きなのかが伝わってきます。
読書は悪徳だと思う。好奇心をかきたて、現在に満足せずにもっと違う世界を求めさせるのは、悪徳以外の何ものでもない。
それから本選びは読者の務めという話。
自分の背丈にあった本を探して買うのが、読者の務めだと、私は思う。
これはその通りだと思います。
Amazonのレビューで期待した内容と違ったといって低い評価をつけているレビューをたまに見かけます。
想定している読者層に自分が入っていなかったからといって、その本を貶すのはまちがいです。
とても密度の濃い一冊でした。
『本は10冊同時に読め!』は、書名通り、様々なジャンルの本を10冊同時に読むことを薦める本です。
『差がつく読書』でいうところの「実読」に該当します。
『本の読み方 スロー・リーディングの実践』は、小説の読み方指南書です。
書名のスロー・リーディングの「スロー」は「ゆっくり」の意味ですが、大切なのは読む速度ではなく深度だと思いましたので、「アンチ速読」の立場にこだわる必要はなかったように思います。
こちらは『差がつく読書』でいうところの「楽読」に該当します。