EurekaLogの導入レポートです。
EurekaLogとは
EurekaLogは、Delphi/C++Builder用のバグ発見・報告ツールです。
自作のソフトウェアにを組み込むことで、予期せぬエラーに対して詳細な情報を得ることができます。
Windowsのエラー報告ダイアログのようなエラーの報告を送信する機能もあり、
ソフトウェアの利用者からメールなどを使ってバグ報告を受け取ることができます。
そして、開発環境に統合されたEurekaLog Viewerによって、受け取ったバグ報告からエラーの発生したソースコードの行を知ることができ、問題解決が格段にはかどります。
「EurekaLog(その1) - 不意に起こる例外に対処する」「EurekaLog(その2) - メモリリーク検出とIndyとの関係」も参考になります。
購入する前に
購入する前にEurekaLogのサイトにあるDownloadsのページのデモアプリケーションとVideo Tutorialsの動画で、EurekaLogのおおよそのイメージをつかみました。
デモアプリケーションではエラー報告ダイアログが英語表記だったのが気になりましたが、Video Tutorialsの動画で表示文字を編集できることがわかり、安心しました。
「Delphi 2009 でEurekaLogを使う」のレビューもとても参考になりました。
体験版
Downloadsのページから30日間使える体験版(Trial versions)がダウンロードできます。
体験版で、私が持っているC++Builderでちゃんと動作することを確認できました。
また日本語の表示なども確認しました。
購入
EurekaLogのBuy nowのページから、購入申し込みができます。
申し込みフォームは複数言語に対応していて、日本語にも対応しています。
ただし、日本語を入力することはできないようでした。
購入後、製品版をダウンロードするためのIDとパスワードがメールで送られてきます。
インストール
インストールは、インストーラを実行するだけ。
インストーラは良くできていて、複数バージョンのC++Builderがインストールされている場合、インストーラが自動的に見つけてくれて、それぞれのバージョンに対してインストールしてくれます。
使い勝手
IDEに統合されるので、とても使いやすくなっています。
Video Tutorialsの動画を見た後なら、迷うことはないと思います。
EurekaLogの使い方
EurekaLogを使うには、IDEのメインメニューから「プロジェクト」-「EurekaLog Options」を選択して、EurekaLogを有効にします。
あとはプロジェクトを再構築するだけです。
本当にEurekaLogが有効になっているか心配な場合は、次のコードで確認できます。
#ifdef EUREKALOG
Application->MessageBox(L"Compiled with EurekaLog.", L"EurekaLog");
#endif
エラーの報告
エラーの報告方法は、メール・HTTP・FTTPS・FTP・バグ管理システムの方法があります。
メールを使う方法は、ウィルス対策ソフトで問題が発生する可能性を考慮して、使用するのは控えました。
HTTP・HTTPSでは、Basic認証も扱えます。
エラー報告をHTTPで送信し、PHPを使ってメール送信するようにしました。
バグ管理システムは、BugZilla・FogBugz・Mantisに対応しています。
私が使用しているMantisにも対応しているのが嬉しいです。
MantisはPHPで作られており、安価なレンタルサーバでも使用することができ、導入も簡単で、必要十分な機能を備えています。
Mantisへのエラー報告は、これから試したい機能です。
エラーの報告方法についてはもっと試行錯誤して、ベストな方法を考えたいと思います。
エラー報告画面
エラー報告画面のメッセージをどうしようかと思い、最初はWindowsのエラー報告画面を参考にしようと考えました。

この問題を Microsoft に報告してください。
弊社では、この報告を製品の改善に役立てるとともに匿名の機密情報として扱います。
あらためて見ると、このメッセージを見て報告したいとは思いません。
Microsoftは本当に報告してもらいたいのか、疑問を感じます。
エラー報告画面は自分で考えることにしました。
エラー発生場所の発見
エラー報告が届いたら、EurekaLog Viewerでエラーログを表示します。
Call Stackをダブルクリックすると、ソースコードのエラーが発生した該当行にカーソルが移動します。
使いやすくて、好感が持てます。
総評
とても多機能で高性能なツールです。
使い方もわかりやすく、すぐに使うことができました。
それなりの金額です($99(US))が、それだけの価値があると思います。
追記
2009年7月23日 「EurekaLog導入後」の記事を公開しました。