『小説で読む民事訴訟法 基礎からわかる民事訴訟法の手引き』を読んだ。
本書は小説仕立てでわかりやすく書かれていて、法律の知識がなくても問題なく読むことができる。
民事訴訟法は民事訴訟のルールブックだ。
裁判のイメージがなければ、民事訴訟法の条文をいくら読んでも理解するのは難しい。
小説にすることで裁判のイメージをつかみやすくして、民事訴訟法を学びやすくするという本書の企画は成功している。
著者は学習法に関する本をいくつか書いている。
そのノウハウが本書でも生かされており、読者が理解しやすくするための工夫が凝らされている。
たとえば、主人公がある概念を学ぶ時には、逆の概念と比較したり具体的場面を想定したりしている。
また、先生から教わるだけでなく、司法試験の勉強をする大学の友人たちと議論したりして、多面的に学んでいる。
本書は民事訴訟法の最適の入門書になるのではないだろうか。