朝刊10分の音読で「脳力」が育つ―脳科学の最先端研究が明かす驚異の事実
朝刊10分の音読で「脳力」が育つ―脳科学の最先端研究が明かす驚異の事実
本書では、脳機能イメージング研究という、脳の活動を画像でとらえる研究を通して得られた知見を紹介しています。
多くの脳の活動状態を示す画像を使用して、わかりやすく説明しています。
右脳の都市伝説の間違いを示して、正しい事実を伝える研究者らしい文章が好印象です。
- (都市伝説)言語理解には左脳を使う
- 事実は右脳も左脳も使用している
- (都市伝説)日本語は左脳、英語は右脳
- 事実は日本語も外国語も脳は両側を使う
- (都市伝説)ヒトは一生の間に脳神経細胞の20%も使わない
- データを見ると間違いであることは一目瞭然
- (都市伝説)創造力は右脳
- 現実にはありもしないものを視覚的に思い浮かべる時には「左脳」が活性化する
- (都市伝説)右脳を鍛えるためには特別な教材や教具が必要
- 本書を読めば不要であることは明らか
そういえば、 右脳で描く5日間のワークショップでは、脳の説明をする時に「右脳的」「左脳的」という言葉を使っていました。
「的」とつけたのは、正確には右脳だけではないけどイメージしやすいように、という配慮だったのかもしれません。
痴呆症の原因が、「脳を使わなくなったから」という話は興味深いです。
1日10分程度の音読と計算で、老人性痴呆症の高齢者の脳機能がよみがえります。
健康な成人や若年者なら効果はより顕著だそうです。
学習や教育の本質は、教える側と教わる側のコミュニケーションなのではないかと考えさせられてしまいます。
いろいろと考えさせられます。