環境設定
コマンドプロンプトから次のバッチファイルを実行すると、MSBuildを使用するための環境が設定されます。
call "C:\Program Files (x86)\Embarcadero\Studio\18.0\bin\rsvars.bat"
これで、msbuildコマンドが使えるようになりました。
「msbuild /version」コマンドを実行するとMSBuildのバージョンが表示されます。
> msbuild /version
Microsoft (R) Build Engine Version 3.5.30729.8693
[Microsoft .NET Framework, Version 2.0.50727.8689]
Copyright (C) Microsoft Corporation 2007. All rights reserved.
3.5.30729.8693
msbuildの実行
msbuildコマンドは引数にプロジェクトファイルを指定します。
msbuild Project1.dproj オプション1 オプション2 …
ターゲットオプション
「/t:」の後にターゲットを指定します。
ターゲットには「clean」「make」「build」があります。
ドキュメントにはありませんが、他にも「deproy」などが使えるようです。
msbuild Project1.dproj /t:build
ビルド構成オプション
「/p:config=」の後にビルド構成を指定します。
ビルド構成には「Debug」「Release」があります。
ユーザーがプロジェクトにビルド構成を追加した場合は、追加したビルド構成名も使用できます。
msbuild Project1.dproj /t:build /p:config=Release
ターゲットプラットフォームオプション
「/p:platform=」の後にターゲットプラットフォームを指定します。
ターゲットプラットフォームには「Android」「iOSDevice64」などがあります。
msbuild Project1.dproj /t:build /p:config=Release;platform=iOSDevice64
その他のオプション
ドキュメントにはありませんが、他にも使用できるオプションがあります。
BT_BuildTypeオプションは、iOSアプリの構成を指定します。
構成には「Debug」「Adhoc」「AppStore」があります。
msbuild Project1.dproj /t:build /p:config=Release;platform=iOSDevice64;BT_BuildType=Debug
DCC_iOSMinimumVersionオプションは、iOSアプリの最低動作OSバージョンを設定できます。
info.plistのMinimumOSVersionの値になります。
msbuild Project1.dproj /t:build /p:config=Release;platform=iOSDevice64;DCC_iOSMinimumVersion=9.0
使用できるオプションは、「C:\Program Files (x86)\Embarcadero\Studio\18.0\bin\」フォルダーにある「CodeGear.Common.Targets」「CodeGear.Cpp.Targets」「CodeGear.Delphi.Targets」「CodeGear.Deployment.Targets」「CodeGear.Group.Targets」「CodeGear.Profiles.Targets」をご覧ください。