C++Builder XEを使って、リモートマシンでデバッグを行う方法。
■リモートマシンへデバッガをインストールする
C:\Program Files\Embarcadero\RAD Studio\8.0\binにインストールされている次のファイルをリモートマシンにコピーします。
bccide.dll
bordbk150.dll
bordbk150N.dll
comp32x.dll
dcc150.dll
rmtdbg150.exe
このファイルをリモートマシンの「C:\remotedebug\」にコピーします。
リモートマシンでregsvr32.exeを実行し、bordbk150.dllとbordbk150n.dllを登録します。
例
C:\Windows\System32\regsvr32.exe bordbk150.dll
C:\Windows\System32\regsvr32.exe bordbk150n.dll
■リモートデバッグサーバーを起動する
次のコマンドを実行して、リモートデバッグサーバーを起動します。
rmtdbg150.exe -listen
タスクトレイに「Embarcadero Remote Debugger Listener」のアイコンが表示されます。
リモートデバッグサーバーを終了する時は、このアイコンを右クリックして「Exit」を選択します。
■プロジェクトのファイルをコピーする
ローカルマシンで新しいプロジェクトを作成します。
__fastcall TForm1::TForm1(TComponent* Owner)
: TForm(Owner)
{
UnicodeString ver = L"Win32MajorVersion = " + IntToStr(Win32MajorVersion) +
L"\nWin32MinorVersion = " + IntToStr(Win32MinorVersion) +
L"\nWin32BuildNumber = " + IntToStr(Win32BuildNumber) +
L"\nWin32CSDVersion = " + Win32CSDVersion +
L"\nWin32Platform = " + IntToStr(Win32Platform);
Memo1->Lines->Text = ver;
}
実行環境のバージョンを表示するプログラムです。
変数の意味は「Windowsのバージョンを取得する – C++Builder Tips」をご覧ください。
プロジェクトを実行して、動作することを確認します。
実行可能ファイルとシンボルファイルをリモートマシンにコピーします。
Debugフォルダー中のファイルをすべてコピーしておけば問題ないと思います。
■リモートマシンに接続する
RAD Studioのメニューから「実行」→「プロセスにアタッチ」を選択します。
リモートマシンのホスト名またはTCP/IP アドレスを指定して、「更新」ボタンを押します。
リモートマシンで実行中のプロセスの一覧が表示されたら接続に成功しています。
RAD Studioで、「実行」→「プロセスのロード」を選択します。
「リモート」を選択します。
「リモートパス」欄にリモートマシンにコピーした実行可能ファイルの場所を指定します。
「リモートホスト」欄にリモートマシンのホスト名またはTCP/IPアドレスを指定します。
「読み込み」ボタンを押します。リモートマシンのデバッガに接続されます。
リモートマシン側ではアプリケーションが起動しています。
デバッガの情報には、リモートマシンの情報が表示されています。