『PHP5徹底攻略』は、PHP5の入門書です。
PHPプログラミングの経験のない入門者が対象です。
この本の構成は、ステップアップ編とリファレンス編からなります。
ステップアップ編では、PHPスクリプトをコマンドラインから動かして学んでいきます。
しかし、PHPをこれから学びたいという人はWebアプリを作りたいと思っているはずです。
PHPはWebアプリを簡単に作れるのが特徴であるのに、最初にコマンドラインを使って学ぶことに疑問を感じます。
PHPスクリプトをブラウザでアクセスして、プログラムが動作する感動を体験することで、興味とやる気が出てくると思うのです。
サンプルコードの難易度も疑問です。
ステップアップ編ではほとんど文法についての説明がありませんが、サンプルコードにはさまざまな関数が使用されています。
これから学ぼうとする人にとっては、わからないことばかり。
挫折感を味わうことにならないでしょうか。
リファレンス編は、一般的な内容です。
PHP関数リファレンスは、WebのPHP マニュアルとほとんど同じような印象を受けました。
それから、PHP5で大幅に強化されたオブジェクト指向については、説明がありません。
PHP4を知っていてPHP5をこれから学ぼうと考えている人は、『PHP5徹底攻略』はやめたほうがいいです。